ダイエットの罠に気を付けよう
摂取カロリーが消費カロリーより少なければいいなら、食べる分を減らせばいいと単純に考えていませんか。これはダイエットの危険なワナの1つです。食べる量を極端に減らすと、やせるというよりやつれてしまい、体調も崩します。しかもかえってリバウンドの原因になってしまうという落とし穴があります。余分な脂肪をためこまないようにするには、食べる内容と量を見直して、身体に必要な栄養素をバランスよく摂り、きちんと消費することが大切です。
基礎代謝の秘密
人間には、生きていくために最低限必要なエネルギーがあります。身体を横たえてじっとしたまま動かなくても、心臓を動かす、呼吸をする、体温を保つ など生命を保つために消費されるこのようなエネルギーのことで、基礎代謝といいます。一般的な活動量の人の場合、1日の活動で消費される総消費エネルギーの約70%が、なんとこの基礎代謝なのです。
さらに基礎代謝の内訳を見てみると、
・脳 20%
・肝臓・腎臓・心臓 40%前後
・筋肉 25~40%
となります。基礎代謝のエネルギー消費が最も多いのが筋肉です。だから、同じ体重でも筋肉の多い人(体脂肪の少ない人)のほうが基礎代謝は高くなり、「太りにくい」というわけです
食事制限だけでは逆効果
ダイエットには、基礎代謝が高い方が有利です。しかし、極端に食事を減らすと基礎代謝が下がってしまいます。体脂肪は身体を動かして積極的に燃焼させることが必要です。それをせずに、食事を減らすだけでは、身体は新しいエネルギーが入ってこないので、脂肪以外の筋肉などの組織を分解してエネルギーに替えようとする一方、消費エネルギーを節約しようとします。そのように基礎代謝量が減った身体は、食事量を元に戻すとまた太ってしまう、つまりリバウンドしやすい体質になります。ダイエット→リバウンド→ダイエット→リバウンド・・・を繰り返し、どんどん体脂肪が増加する悪循環になり身体にも負担をかけてしまいます。
適量のバランスよい食事と基礎代謝を保つための適度な運動の組み合わせが効果的なダイエットのポイントなのです。